症候性てんかん障害厚生年金2級を遡及受給できた例

１　相談に来られた時の状況

この方は４年位前に数日間微熱があり自宅で横になったりして休養しましたが、早朝に痙攣を起こし泡を吹いて倒れ救急搬送されました。退院後もてんかん発作が起こり、就労は困難で退職しました。退院後は自宅療養していましたが、薬を飲んでも意識をなくし、その間の記憶が飛んだり動けなくなったり転倒したりするてんかん発作が頻発し、幻覚も出現するようになり、日常生活はご主人の援助を受けながらの困難な状態が続いており、ご主人から当相談室に相談の電話があり、その後面談となりました。

２　当相談室の見解

相談時には、ご主人と同行しなければ通院出来ず、てんかん発作も頻繁に繰り返しており、ご主人の援助が無ければ日常生活も困難な状態でしたので、障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。

３　サポート依頼を受けてから請求までにやったこと

（１）原因傷病である、症候性てんかんの初診日を確定しました。

（２）診断書作成依頼にあたり、ご主人に同席の上、ご本人の日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。

（３）上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。

（４）取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。

４　結果

障害認定日で遡及請求が認められ障害厚生年金２級の認定通知を受ける事が出来、遡及分も含め約３５０万の年金を受給する事が出来ました。
てんかんの場合、発作のタイプとその頻度に加え、発作間欠期の精神神経症状や認知障害の有無なども考慮して、日常生活にどのような支障が生じているのかを記載いただく必要があります。