群発頭痛で障害厚生年金3級を遡及受給できた例

1 相談に来られた時の状況

この方は5年位前に歯科医院に虫歯の治療で通院していましたが、しばらくして虫歯の痛みとは違う痛みが左眼窩周囲に出現するようになりました。ある日夜中に左眼窩から足の裏まで激痛により身動き出来なくなり、救急車を呼びましたが、受け入れ先がなかなか見つからず受け入れ先を探している間に少し痛みが治まって来た為そのまま自宅で安静にする事になりました。朝になっても痛みが残って今まで経験した事のない痛みだったため、その日に脳神経内科を受診し検査した結果群発頭痛と診断されました。色々な薬の処方されましたが、効果はなく、ほぼ毎日のように発作が起こり、ペンチで引っ張られるような激痛に耐えられず、頭を振り続けながら泣き叫び、失神しそうになるなどの激痛により発作が治まっても動く事が出来ず外出等は困難でうつも酷く殆んど横になっており、日常生活も困難な事ばかりで、お母様から当相談室に電話相談があり、その後ご自宅で面談しました。

2 当相談室の見解

ご本人は一人暮らしで週3回の訪問看護を受け、薬の管理、掃除、2~3日分の買い物、食器洗い、ゴミ捨てなどしてもらっている状況で、就労する事は難しく、日常生活において困難な事が多く障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。

3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと

(1)原因傷病である、群発頭痛の初診日を確定しました。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の日常生活を詳しく丁寧にヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。

4 結果

障害認定日で遡及請求が認められ障害厚生年金3級の認定通知を受ける事が出来、遡及分も含め約210万の年金を受給する事が出来ました。
日常生活や就労状況から判断すると2級相当に該当する程度ですが、疼痛については原則認定の対象外とされているため、3級と認定されたものと思われます。2級の認定を受けるには、うつ病などを併発しているとして、併合認定を受けることを検討することになると思われます。

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