網膜色素変性症で障害基礎年金と併合されて障害厚生年金1級を受給できた例
1 相談に来られた時の状況
この方は高校生くらい迄は健康診断でも異常はなく普通に生活出来ていました。専門学校卒業後就職し、数か月後から少し見え辛さを感じるようになり、仕事場でも物にぶつかったりする事が頻繁にあり上司にも注意され、見え方もおかしいという事で眼科を受診しました。網膜色素変性症の診断を受けましたが、治療法もないため目薬を処方してもらい、2~3カ月に1回通院しました。次第に症状が悪化し、仕事にも支障が出てきたため退職しましたが、腎機能の悪化があり人工透析となったため、最初に人工透析で障害基礎年金2級の認定を受けました。その後も就職する事も出来ず、外出すると人とぶつかる事が多く、視野の狭窄をかなり自覚する様になり、日常生活にもかなり支障が生じ苦労されている状況の中、当相談室に電話の相談があり面談しました。
2 当相談室の見解
日常生活にもかなり支障のある状況で、視力や視野の状態から見ても障害等級に該当し、人工透析と合わせて1級に該当する可能性が高いと判断しました。
3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと
(1)原因傷病である、網膜色素変性症の初診日を確定しました。遺伝性を疑われる疾病ですが、初診日はこの疾病による症状で最初に医療機関を受診した日になります。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の日常生活を詳しく丁寧にヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。眼の障害の初診日は厚生年金加入中でしたので、障害厚生年金として請求をしました。
4 結果
人工透析による障害基礎年金2級でしたが、新たに障害厚生年金2級以上の障害と併合されて、障害厚生年金1級の認定通知を受け取る事が出来ました。
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