うつ病・自閉症スペクトラム症で障害基礎年金2級を遡及受給できた例
1 相談に来られた時の状況
この方は、幼少期から人見知りがあり一人で居る事が多く、中学校では友達が出来たものの、周囲の空気が読めず、変な行動を取り浮く事が多く、次第に不登校が多くなりました。高校に入った頃には不眠が酷く学校に行くのも辛くなり精神科を受診したところ、うつ病の診断となり、薬の処方を受け週1回の通院を開始しました。しかし、薬の副作用で体調が悪化し、希死念慮が出現し、大学病院を紹介され入院しました。退院後も薬の処方を受け通院していましたが就労も困難で、大学病院のソーシャルワーカーに相談し、就労移行支援施設に通うようになりました。週3回で短時間だけ通っていますが、施設でも孤立しており、家に帰って来たら倦怠感が強く動けず、休む事も多くなりました。日常生活は殆んどを家族に頼って生活している状況の中、支援センターの方から当相談室に相談があり、その後ご本人と面談しました。
2 当相談室の見解
就労支援を受けながら短時間の仕事をしていますが、職場でも孤立し、日常生活においては、薬や金銭の管理は出来ず家事全般を母親に頼っており、希死念慮もある状況で、障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。
3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと
(1)原因傷病である、うつ病の初診日を確定しました。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。
4 結果
障害認定日で遡及請求が認められ障害基礎年金2級の認定通知を受ける事が出来、遡及分も含め約400万の年金を受給する事が出来ました。
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