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直腸癌、両側卵巣転移で障害厚生年金2級を遡及受給できた例 | 障害年金の相談・申請は福岡・ちくし障害年金相談室へ。 - Part 2

直腸癌、両側卵巣転移で障害厚生年金2級を遡及受給できた例

1 相談に来られた時の状況

この方は4年位前、妊娠中、突然の出血と今まで感じた事のない直腸の違和感と腹痛があり、かかりつけの病院を受診しましたが、異常はなく暫く様子を見る事になりました。しかし腹痛は酷くなり、その後突然の大量出血をし、仕事も続けられなくなり退職し、別のクリニックを受診したところ、直腸に腫瘍があるとの事で精査したところ直腸癌との診断を受けました。実家に帰り、大学病院で腫瘍の摘出手術をし、直腸と括約筋、リンパ節の切除術をしました。抗がん剤の副作用で腸閉塞になり、排便障害も酷く、その後手術も数回受けましたが、精神的にも負担が重くうつ状態となり、2週間に1回の抗がん剤治療に由る、だるさ、吐き気、手足症候群などの副作用も酷く、ほぼ寝たきりで日常生活全般に支障が出ている状況の中、当相談室にメールでの相談があり、その後ご自宅に伺い面談をしました。

2 当相談室の見解

2週間に1回の抗がん剤治療を続けており、だるさ、吐き気、眠気、手足症候群が酷く、足の指に膿が溜まって腫れて痛く歩けず、全身の浮腫みも酷く、動けずほぼ寝たきりで、外出も出来ず、日常生活も困難な状態が続いており、障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。

3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと

(1)この方の場合、妊娠中に異常な出血や腹部の痛みがあり、産科を受診したものの異常なしとされ、その後受診したクリニックで初めて腫瘍を指摘されました。初診日をどこにするか検討したところ、異常な出血や痛みで受診した産科では厚生年金加入中となりますが、その後に受診したクリニックでは国民年金となります。そのため、産科の受診状況等証明書に出血や腹痛で受診した日を追記頂き、初診日についての申立書を作成し、厚生年金加入中を初診日とし、遡及して障害認定日請求する事にしました。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の就労状況や日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認したところ、認定日の診断書は症状が軽く書かれており、訂正を依頼しましたが、依頼通りの訂正はしてもらえませんでした。そこで本人に確認したところ、この時期はがん自体の治療の他に、排便障害のコントロールのため他のクリニックにも通院していた事が分かり、そちらのクリニックに診断書の記載を依頼したところ、日常生活についての詳細な状況等を認定日の診断書を記載した病院より把握されており、2級相当の診断書を書いて頂く事が出来、そちらの診断書を使用する事にしました。
(5)発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。

4 結果

初診日も厚生年金加入期間中で認められ、障害厚生年金2級として障害認定日まで遡及して約400万円の年金を受給する事が出来ました。

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