右乳癌で障害基礎年金2級を受給できた例
1 相談に来られた時の状況
この方は4年位前右胸にしこりを感じ次第に痛みも感じる様になり、皮膚の引き攣れも出てきましたが、特に日常生活及び就労にも支障はなく受診しませんでした。その後次第に痛みと引き攣れが酷くなったため受診したところ、右乳癌ステージⅡとの診断を受け、手術と抗がん剤治療を勧められましたが、治療内容に抵抗があり手術しませんでした。その後さらに精査したところ、多発骨転移が判明し、ステージⅣとされ、既に手術の適応はなくなり、ホルモン治療を始めました。痛みが酷くなったため我慢出来なくなり無理に手術をお願いし、右乳房の全切除術を受け痛みは軽減しましたが、骨転移による痛みが強くなり、ホルモン治療を中心に痛みの緩和治療を受け、その後放射線治療から麻薬系の薬を使用する事となり、うつ病も併発しました。身体も衰弱し、自宅でほぼ横になっている事が多く日常生活全般を家族に頼っている状況で、当相談室にメール相談がありました。
2 当相談室の見解
余命宣告も受け、うつ病も併発し、倦怠感や易疲労感が強く、吐き気、食欲不振、下痢、骨転移による痛みなどもあり、身体も衰弱し、ほぼ終日自宅で横になっている状況で、日常生活は家族の支援を受けながら送っており、障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。
3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと
(1)原因傷病である、右乳癌の初診日を確定しました。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の就労状況や日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。
4 結果
障害基礎年金2級の認定通知を受け取る事が出来ました。
癌は高額な治療費がかかる場合もあり、障害年金の受給により金銭的にも助かる場合が多いようです。また進行が速い場合もあり、迅速な手続きが必要となります。
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