器質性精神障害で障害基礎年金2級を受給できた例

1 相談に来られた時の状況

この方は10年程前からおかしな言動があり、その後発熱、悪寒の症状で大学病院で精査したところ、全身性エリテマトーデスによる中枢神経ルーブスと診断されました。入院中にもおかしな言動や意味不明、支離滅裂な会話、幻視なども出現したため、精神神経科を受診し、精査の結果、全身性エリテマトーデスによる器質性精神障害との診断を受けました。ステロイドバルス療法により症状は改善しましたが、よくうつ、不安、不眠などは継続しました。その後、再度の神経ルーブスが認められ入院となり、退院後は薬剤調整、精神療法を継続し、就労はB型事業所からA型事業所へ通うようになりました。日常生活においては高齢の母親に頼る生活が続いており、福祉事業所の協力を得ながらなんとか生活していますが、将来への不安もあり、当相談室に相談の電話があり、ご自宅で面談しました。

2 当相談室の見解

就労においてはA型事業所に通うようになりましたが、日常生活においては、自分一人では困難な事は多く、高齢な母親に頼っており、福祉事業所の協力を得ながら何とか生活出来ている状況で、2級以上に該当する可能性が高いと判断しました。

3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと

(1)原因傷病である器質性精神障害の初診日を確定しました。
(2)診断書作成依頼にあたり、ご本人の日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)ソーシャルワーカーとも打合せしながら診断書の記載をお願いしましたが、医師が協力的でなく、日常生活状況についての理解もなく、認定基準とは程遠い内容となっていました。訂正もしてもらえず、とりあえず申請は保留としましたが、担当医師が変わり、新しい医師が協力的で、障害年金を受給すべきであるとして、診断書を新たに記載いただき、請求手続きを行いました。

4 結果

障害基礎年金2級の認定通知を受け取る事が出来ました。
医師によっては、障害年金の受給に対して消極的な方もいらっしゃいますが、あきらめずに時間をかけてでも請求手続きをすることも検討する必要があります。

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