注意欠陥多動性障害・うつ病で障害基礎年金2級を受給できた例
1 相談に来られた時の状況
この方は、幼少期はずっとよく寝る子で、言葉も少し遅く、小中学校時代は忘れ物が多かったり、すぐ物を失くしたりで友達もいませんでした。高校では、拒食症になり体重がどんどん減少し入院したり、寝たきりの様な生活を送りました。心理療法センターを受診し摂食障害と診断され治療を受け、その後も転院しながら治療をしました。就職もしましたが、仕事が覚えられず、人間関係などで精神的におかしくなり退職し、その後飲食店で就労するも動作や頭の回転が遅いと何度も注意され、人間関係も悪化し退職しました。大学病院で検査をしたところ、発達障害の可能性を指摘されメンタルクリニックを紹介され、そこで注意欠陥多動性障害とうつ病の診断を受け、薬の処方を受けながら月2回の通院となりました。就職しても周囲に迷惑を掛け退職し、就労する事が出来なくなりました。日常生活においては母親に殆どの場面で支援してもらう状況の中、当相談室に電話の相談があり、その後面談しました。
2 当相談室の見解
ご本人は就労も出来ず、他人とコミュニケーションを取る事も出来ず、日常生活においても、ご家族の支援がなくては困難な状況で、障害等級に該当する可能性が高いと判断しました。
3 サポート依頼を受けてから請求までにやったこと
(1)原因傷病である注意欠陥多動性障害・うつ病の初診日の確認をしようとしましたが、最初の病院には記録が残っておらず、2番目に受診した病院から受診状況等証明書を取り付け、初診日を確定することが出来ました。
(2)診断書の依頼にあたり、ご本人の日常生活を詳しくヒアリングし、自己申告書をまとめました。
(3)上記の自己申告書と診断書記載要綱などをセットにし、医師に診断書の依頼をしました。
(4)取り付けた診断書の内容を確認し、発病から現在までの受診履歴や、就労状況等を時系列にまとめて病歴就労状況等申立書を作成し、請求手続きを行いました。
4 結果
障害基礎年金2級の認定通知を受け取る事が出来ました。
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